シルクふぁみりぃではほとんどの製品が天然繊維素材で作られていますが、その天然素材の中でもウール、シルク、カシミヤ等の動物性繊維がムシの大好物らしいのです……。質の良いものが好きなのは人間だけではないようです。
そろそろ、冬物をしまう時期(※)が近づいていますが、天然素材が好きな方は、衣類の「虫食い」を経験された方も多いかもしれません。※冬物をしまう時期は気温が上がり始める4月まで(最高気温15℃以上が目安)が良いと言われています。
今回は、”大切な衣類を虫食いから守り、保管する”冬物をしまう時のポイントをご紹介させていただきます。
冬物をしまうときに、こんなことをしていませんか??
衣類のムシが繁殖する原因となる項目を簡単にまとめてみましたので、一度チェックしてみていただけたらと思います。
当てはまる部分があった場合、ムシが寄り付きやすい環境になっている可能性があります。
(1)「1回着ただけ」「見た目は汚れていない」という理由で洗わずに収納している
→汚れが落ちていないと、汗の成分で黄ばみになったり、皮脂の汚れやフケからダニが発生してしまいます。
(2)収納ケースやクローゼットを掃除していない
→ムシはホコリや汚れも大好物です。保管場所も綺麗に掃除しましょう。
(3)収納ケースに衣類をぎゅうぎゅうに詰め込んでしまっている
→型崩れ・シワの原因、防虫剤が行き渡らないことも。
(4)完全に乾燥していないまま収納/ビニールシートのまま収納している
→湿気も一緒にしまうことになり、匂いやカビの原因に。
(5)防虫剤をケースの底に入れている
→防虫成分は、上から下に広がっていきますので、防虫剤は衣類の上に置きましょう!
ムシ対策には防虫剤が欠かせません
防虫剤には化学合成物質製と天然成分製があり、それぞれに長所と短所がありますので、状況に合わせて使い分けるのが良さそうです。
◇化学合成物質の防虫剤
昔からよくある防虫剤は、衣類を食べるムシを寄せ付けないようにする化学合成物質が使われています。防虫剤をたくさん使いすぎていると、化学物質によって頭痛、めまい、鼻、喉への刺激、だるさなどの症状が出ることもあるそうです。ムシを殺す効き目を持っているということは、何かしら人間に影響がある可能性もあります。特に、体が小さいお子さんや動物達への影響も考えられるので、防虫剤を使われるときは記載されている個数を守って使用しましょう。
<種類>
無臭のもの:ピレスロイド系(ムシューダ、ミセスロイドなど)
有臭のもの:パラジクロルベンゼン系、ナフタリン(ネオパラ、パラゾールなど)
◇天然成分の防虫剤
天然成分100%なので化学物質は使わずに、要はムシが嫌いな香りでムシを寄せ付けないようにするものです。そのため、化学合成物質のものに比べると効果が短かったり、独特の強い香りが衣類についてしまうことがあります。
オーガニックスペアミントオイルや天然精油がブレンドされていて化学物質が使われていないので、天然由来にこだわりたいという方におすすめです。(natuvoなど)
◇手作り防虫剤
こちらの記事でご紹介しています。
防虫剤の使用には注意を!
防虫剤は違う種類のものを一緒に使ってしまうと化学反応を起こしてシミになることがあるそうです。
ですので、防虫剤の種類を変えようと思われている場合は、今まで使っていた防虫剤の成分が残っていることもあるので確認が必要です。特に、有臭のものは、他の有臭のものと一緒に使ってもNGだそうです!これは、知らないと使ってしまいそうです。問題なければ、前年と同じ防虫剤を使うのが間違いなさそうですね。
冬物をしまう手順~虫食いに遭わないために
上記を踏まえて、冬物をしまう手順をまとめてみます。
下準備・・・まず不要な服を処分する。
→通気性を保つためにも、余裕を持って収納できるスペースを準備しておきましょう。
(1)4月までの、晴れた日を選ぶ。
→気温が20度を超える辺りからムシの活動が活発になります。湿気もムシの好む条件なので、雨の日は避けましょう。
(2)1度でも着た服は、洗濯またはクリーニングに出す。
→食べこぼしや皮脂を取り除きます。ご自宅で洗濯できる場合は、素材に合わせて洗濯機の「オシャレ着洗いモード」などを使用してください。
(3)クローゼットや収納ケースなどを掃除する。
→ムシはほこりや髪の毛などを食べるため、残さず掃除しておきましょう。また、湿度が高くなる可能性がある場合は除湿シートなどで対策しましょう。
(4)完全に乾燥させた衣類を、シワにならないように丁寧にたたむ。
→湿気はカビなどの原因にもなります。
(5)収納ケースの場合はぎゅうぎゅうにつめこまない。
→通気性が悪くなってしまいます。シワになりやすい天然繊維は上段がベターです。
(6)クリーニングのビニールシートは外す。
→こちらも通気性が悪くなってしまうため外しておきましょう。カバーを付けたい場合は不織布などに変更すると良いでしょう。
(7)衣類の一番上に防虫剤を置く。
→防虫成分は上から下へと行き渡ります。
さいごに
冬物をしまう際の注意点や防虫剤について、あまり意識していないこともあったのではないでしょうか。少し手間はかかりますが、しっかりとムシ対策を行ってお気に入りの衣類をながく楽しんでいきたいですね。気温が上がるにつれて衣類の汚れが変質しやすくもなるので、着なくなったら早めに洗濯またはクリーニングするのを心がけましょう。