みなさんは「医食同源」という言葉を聞いたことはありますか?
辞書には病気を治す薬と食べ物とは、本来根源を同じくするものであり、食事に注意することが病気を予防する最善の策であると書かれています。
言い換えれば、その人が食べたもので、その人の体が作られ、健康状態が決まるということです。
食べ物が体の中でどのような働きをするのかは古代から様々な検証が行われ、飽食化が一気に進んだ現在、更に急ピッチで研究が進んでいます。
今回はごく簡単ではありますが健康な食事について考えてみたいと思います。
健康な食事はバランスが大切!
新米をはじめ美味しいものがたくさん出回る季節=秋。
つい食べ過ぎてしまって、ダイエットを考えてしまう事態に…これまでも定期的に極端に何かを抜くようなダイエット法などが流行りますが、全て一時的に体重を減らすためのもので長期的に続けた場合、よほど丈夫な方でない限り体調を崩してしまいます。
食べ物は大きく分類すると、①炭水化物②タンパク質③脂質の三種類に分けられます。
具体的に挙げれば、炭水化物は米やパンなどの穀類、タンパク質は魚や肉や大豆、脂質は油、バターや肉の脂身などですね。
理想的なバランスをお伝えすると、全体の食事量の60%を炭水化物、30%をタンパク質、10%を脂質にすることです。
完全にこれを守るのは相当に難しいですが、一週間ほど頑張って計算して食事をしてみてください。
大体これぐらいでバランスが守れるってことを体感しておくと、あとは目分量でもバランスを守れます。
摂取したいのは茶色の炭水化物
代表的な炭水化物といえば、米や砂糖、小麦粉、イモ類などが挙げられます。簡単に言うと主食ですね。
良い炭水化物はズバリ、色のついた(不純物の多い)未精製の炭水化物です。
現在は精製された白い炭水化物、白米、薄力粉、強力粉、上白糖、皮を剥いた芋類などを食べることの方が多いのですが、あまりおすすめはできません。
上記のものは不純物が少なく消化吸収が容易なため、消化器官への負担が少なすぎて、逆に体にあまり良くない状況を作り出しています。
つまり吸収ばかりで排出が追いつかない状態ですね。
吸収ばかりでなく排出を促すために、あえて茶色い砂糖や、発芽玄米、全粒粉、皮付きのイモ類等を食べるのがおすすめです。
タンパク質を取る時の注意点
タンパク質には、それ自体に良し悪しということはそれほどないのですが、肉類には脂質がセットで付いてくるので、そこには注意が必要です。
牛肉や豚肉などの脂身が多い部位を食べてしまうと一気に脂質を取り過ぎることになることが多いです。
理想を言うのであれば、魚を選択するのがベストです。
計算して摂取するのであれば鳥の胸肉や豚のヒレ、もしくは豆類など脂質を極力含まないモノを使うと計算が楽になります。
脂質を食事量の10%に収めるのは至難の業
脂質になる油は植物油がおすすめです。オリーブオイルや菜種油、ごま油などですね。
食事の理想的バランスである10%に納めるのであれば、油の種類にはそこまで神経質にならなくてもいいのかもしれません。
ただ、平均的な女性の基礎代謝が1150kcalとして一日の摂取カロリーをその110%とした場合、一日に摂取できるカロリーは約1250kcalとなります。
そのうち脂質を10%で抑えようとすると125kcalで、脂質は物によって差はあるものの概ね1gあたり9kcalなので摂取できる脂質は15g弱です。
これを具体的な例にすると、牛肉を一日に65gだけ、オリーブオイルでも大さじ1杯にしかなりません。
現代の普通の食生活をしてる限りほぼ守れないと思いますので、調理に使う油は良い油を使うことを心がけてください。
発酵食品について
健康に良い!と言われているヨーグルト、納豆、酒粕、醤油、味噌などの発酵食品ですが、非常に良い結果が得られる研究と大した効果を感じられない研究とがあります。
この理由としては、人体にはとんでもない量の菌が住み着いているので、一個人の体内の菌の相性などで差があるのだと思います。
体内の菌の調査は天文学的な作業量が必要となるため、ゲームなどを通じて解析の手助けをしてもらったりと革新的な手法をつかった研究が進んでいます。
まだまだ未知な部分が多いですが、多くの健康効果が発表されているので、自分の体にあう発酵食品を探してみると良いと思います。
デトックスにつなげるために
私たちは日々の生活のなかで、車の排気ガスやPM2.0などが含まれた空気を吸い、口からは食品の添加物や有害ミネラルなどを摂取しています。
デトックスとは、これらの体内に入ってしまった有害物質を肝臓で代謝させて体外に出すというメカニズムのことを言います。
上記で不純物という表記をしていますが、植物繊維等の体に吸収されないものという意味で使用しています。
体に吸収されないモノは、食事でとった食物とともに有害物質を一緒に便や尿として排泄してくれるデトックス効果を持っています。
ここで何より大事なのは食物繊維です。野菜、果物、海草、未精製穀物を多く食べることで、滞留物が繊維質とともに体外へ向かいます。
同時に重金属などの有害物質も一緒に押し出されます。
参考文献:by.S(栄養管理士が教える、デトックスに効果的な方法)
さいごに
いかがでしたか?
体に取り入れる食材やバランスを見直すことでデトックスができれば、便秘解消はもちろん、免疫力アップ、美肌効果、代謝アップなど嬉しいことが期待できます。
簡単に美味しいものが手に入る世の中ですが、吸収するばかりではなく、ちゃんと排泄できる身体をまずは作ってみることから始めてみてはどうでしょうか?
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