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2018.10.17 カテゴリ | ライフスタイル

シルクにも種類があるの? 〜 絹紡糸編 〜

絹紡糸

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世の中には本当に様々なシルク製品がありますね。近頃は着物や肌着などの衣料品にとどまらず、化粧品や医療品にまでシルクが使われています。化粧品や医療品に使われているようなシルクは生糸から取ったセリシンやシルクをパウダーにした特殊なシルクです。

 

では、衣料品に使われているシルクは全て同じものか、と言うとそんな事はなく、シルクはシルクですが全く違うものが使われています。

 

このように様々なシルクが存在するわけですが、その中でも前回は、「正絹」についてご紹介しました。今回は柔らかく、肌触りが良い「絹紡糸」についてお話したいと思います。シルクふぁみりぃで実際に使用している商品等を例に上げながら、出来るだけわかりやすく解説していきたいと思います。

 

シルクの優等生・絹紡糸(けんぼうし)

正絹と比べると使われてきた歴史の浅いシルクです。紡績機を使って作られています。

 

元々は正絹に出来なかった繊維の短いシルクを使って作られていたので、シルクの中では2級品という方もいらっしゃいます。ただ、最近は需要が高まり、正絹の余りだけでは生産が追いつかないので、初めから正絹と絹紡糸とで繭を分けて作られています。

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絹紡糸は、正絹に比べると光沢や滑らかさは劣ります。そのかわり柔らかく空気を含みやすいので正絹よりも肌なじみがよく、あたたかく感じられると思います。お洗濯の手軽さや価格面を含めると身近に取り入れていただきやすいシルクです。

 

絹紡糸の注意点

正絹と絹紡糸を比べた場合、正絹のほうが上質なシルクだというイメージを持っている方は多いかと思います。実際のところはどっちが上質ということもなく、正絹には正絹の良さが絹紡糸には絹紡糸の良さがあります。

 

ただ、正絹は原料の性質がそのまま糸に出るのでごまかしが効きにくく、品質が分かりやすいです。

 

絹紡糸は良いものと悪いものを比べると明確な差はありますが、正絹と比べるとごまかしが効きやすい糸です。ですので、玉石混交となりやすく、結果的に絹紡糸は2級品というイメージをもたれやすくなっています。

 

シルクふぁみりぃの絹紡糸

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シルクふぁみりぃ製品は、多くが絹紡糸を使って作られています。シルクふぁみりぃ製品のコンセプトである「ゆったりと」「やわらかく」「あたたかい」シルク製品に絹紡糸がぴったりマッチします。

 

今も様々な絹紡糸を使っていますが、現在(2018年10月)使っているもので特徴的な絹紡糸を製品とともにいくつかご紹介したいと思います。

 

 

シルク100%ピュアスヌード

おそらく国内で手に入るもっとも上質な絹紡糸を使っています。素材が良いことはもちろん、実に手間暇のかかった糸です。糸の状態での光沢は目をみはります。

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関連記事:“楽しく使えて心地良い!シルクピュアスヌード” /   “ピュアスヌードをもっと快適にお使いいただくために”

 

 

 

 

マーガレットシリーズ

生成にはかなり良い絹紡糸を使用しています。エクストラグレードと呼ばれていますが、絹紡糸には世界共通のグレード規格がないので、ただの目安とお考えください。グレーの方は綿染めと言われる染色方法で、編み上げる前に糸に色を付けています。グレードで言うと、生成より多少落ちます。染色はどうしても糸にダメージを与えることになり、生成と同じぐらいの品質を保ったまま色をつけようとすると、高価になってしまうためです。

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カモミールシリーズ

シルク100%の生地ではないですが、カンボジア産のエリ蚕という珍しい野蚕(やさん)を使用しています。エリ蚕は正絹が作れない特殊な繭のため、絹紡糸しか作れません。絹紡糸ではほとんど落とされてしまっているセリシンもかなり多く残っています。そのため使いづらい糸ではありますが、機能性という面で見た場合、非常にポテンシャルの高い糸だと思います。

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絹コットン・絹ヘンプリネン・絹ウールシリーズ

内側にシルクが当たるように編み上げられた製品たちです。使用している絹紡糸の品質はその時々により変わり、平均すると中の上ぐらいです。外側に使っている素材によって色々なバリエーションがありますが、使っているシルクは基本的に同じです。生成には、中国産のサク蚕と呼ばれる野蚕を使用しています。色を付けてあるほうが柔らかいですが、生成のほうが保湿・保温・消臭・UVカットなどの機能性は優れています。

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野蚕についての関連記事:“シルクとワイルドシルクは何が違う!?”

 

 

 

シルクフリーケアウォーマー

ショートファイバーと呼ばれる絹紡糸ですが、絹紡糸とは思えないザラザラとした質感の糸です。本来、このグレードの原料は絹紬糸という糸になるのですが、技術の進化で絹紡糸に出来るようになったため作られた糸です。かといってシルクの良い効果がなくなるということは全く無いので、お試しに作っています。

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さいごに

絹紡糸は柔らかく、あたたかく使いやすいシルクです。肌着・靴下・レッグウォーマーなどに使われることが多い、庶民派シルクですね。ただ、摩擦に弱く扱いが難しいシルクでもあります。長持ちさせたい場合は、手洗い陰干し等の丁寧なお手入れをオススメします。

 

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