みなさんはどのようなときにシルクを身に着けていますか?ここぞ!という時に使うシルク、日々使用するシルク。日常の中でも、暑い時や寒い時、または体調がすぐれない時、肌の調子が悪い時などに使用するという方もいらっしゃるのではないでしょうか?シルクには様々な性格のシルクが存在するので、その時々に合わせて使い分けてあげることでよりシルクの良さを感じていただけます。
年中通して快適な正絹(しょうけん)、春秋冬に大活躍する絹紡糸(けんぼうし)、そして、シルクにはもう一つ代表的な絹紬糸(けんちゅうし)と呼ばれるシルクがあります。
今回は、たくさんあるシルクの中でもちょっとマニアックでお手頃な絹紬糸についてご紹介いたします。
ホントにシルク??絹紬糸(けんちゅうし)
絹紬糸は、繊維長(せんいちょう)が短くて正絹にも絹紡糸にも出来ないシルクを集めて糸にしているシルクです。シルクの糸の中ではかなり太いシルクでざっくりとした質感をしています。肌触りも少し固く、綿のようだと感じる方も多いです。
そんなシルクっぽっくない絹紬糸ですが、シルクの特徴である湿度や体温の調節・抗菌・UVカット効果などは他のシルク同様に持っています。ですが、他のシルクと比べると絹紬糸を使用した製品はお手頃な価格になっていることが多いため、普段使いするシルクとして重宝するでしょう。
また、繊維長が短いため摩擦によって繊維が落ちていくので、他のシルクと比べると毛玉ができにくくなっています。
絹紬糸の注意点
絹紬糸は、繭の一番外側や正絹・絹紡糸には出来ないクズ繭と呼ばれる繭たちを使って作られるため、夾雑物(きょうざつぶつ)と呼ばれる繭についているワラクズのようなものが混じっているものがあります。
チクついたりすることもあるので、肌が弱い方は絹紬糸を使っている製品を購入する際はお店の人に夾雑物について聞いてみることをおすすめします。
シルクふぁみりぃの絹紬糸
シルクふぁみりぃでは絹紬糸を”エコシルク”という名前で使用しています。「せっかく、おカイコさんが作ってくれた繭なんだから無駄なく使いたい!お客様にシルクの良さをお手頃価格で感じてもらいたい!」というシルクふぁみりぃの思いがこもった名前です。
エコシルクは絹紡糸と比べると”裏シルク、表別素材”というような使い方が難しいため、混紡(別々の素材のワタを混ぜる)して使用したり撚糸(別々の素材の糸を撚って一本の糸にする)したり、エコシルクのみで使用したりしています。
どうしても肌触りは他のシルクと比べるとゴワゴワするので、綿やウールと合わせて使用することでシルクの良さは残しつつやわらかくご着用していただけるように工夫しています。
もちろん、エコシルクの肌触りが好き!とおっしゃってくださる方も多く、エコシルクのみで編み上げた製品もいくつか作らせていただいております。
それでは現在(2018年10月)使っているもので、特徴的な絹紬糸を製品とともにいくつかご紹介したいと思います。
エコシルク5本指靴下
タイ産のエコシルクで編み上げた5本指靴下です。シルクふぁみりぃ立ち上げ時の15年前より売り続けている製品で、15年間これのみを定期的にずっとお求めいただいている方もいらっしゃいます。
エコシルク&コットン足首ウォーマー
ツートンのチャコール部分を綿、ライトグレー部分をエコシルクで編み上げたレッグウォーマーです。二重にして肌にエコシルクが当たるように使ったり、そのままツートンカラーを生かして使っていただいても良いように作ってあります。かなりゆったり編み上げてあるので気持ちよく使っていただけます。
エコシルクウールスパッツ・リネンスパッツ
極力、内側にエコシルクが来るように編み上げたスパッツです。エコシルクの糸が太いため表にもエコシルクが見えて杢調のスパッツになっています。
さいごに
エコシルク製品はとにかくお買い得です。肌触りさえ気に入ればシルクの効果がお手頃価格で体感できるため、シルク初心者の方にもおすすめできるシルクです。洗濯は繊維の脱落があるため多少丁寧にしていただきたいですが、毛玉についてはそこまで気にならないと思います。最近ではエコシルクを使用してシルクとは全く違う肌触りの面白い製品なども出てきており、シルクふぁみりぃでもなにか出来ないかと検討中です。
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