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2019.10.2 カテゴリ | ライフスタイル

冬でもあったか天然素材3選。「カシミヤ、ヤク、ウール」ってどんな繊維?

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シルクふぁみりぃの冬の定番素材「カシミヤ、ヤク、ウール」。ぱっと見はあまり変わらないのに素材によって着心地やあたたかさ、値段は全く違います。これから冬に向けて、この3つの素材がどんな風に違うのか知っておきたいところですよね。今回は冬におすすめの温かい天然繊維、カシミヤ、ヤク、ウールの特徴をご紹介したいと思います。

 

スケールとクリンプ

まず大前提として毛素材の大きな特徴であるスケールとクリンプについて解説したいと思います。カシミヤやヤク、ウールといったいわゆる獣毛は拡大していくとスケールと呼ばれるウロコ状の表面になっており種類によって形状が違います。

 

人の髪の毛にもスケールはあり、別名キューティクルとしてよく知られています。髪が傷んだりするとスケールが乱れ絡まりやすくなったりツヤが失われたりします。毛素材もヒトの髪の毛と同じで洗濯などでスケールが荒れると繊維同士が絡まり合い縮んだり風合いが失われたりします。

 

そして、クリンプというのは繊維の縮れ。ヒトで言うところの天然パーマの強弱みたいなものですかね?これも種類によって違いがあり、このスケールとクリンプの違いが各素材のメリット・デメリットを作り出しています。

 

カシミヤ

「繊維の宝石」とも呼ばれ光沢があり、肌触りがよく温かいです。

White goat, outdoor

スケールが非常に繊細なので肌触りがよくチクチク感がありません。クリンプもあまり強くないので滑らかな糸になります。絶妙なクリンプで適度な空気層を細くなめらかな糸の中に作り出すので軽く薄地なのに温かい生地になります。保湿・保温にも優れヤクやウールと比べるとスケールが繊細なので洗濯で縮みにくい素材です。また、ほとんどの方がチクつきを感じません。

ほぼ冬はこれで決まり!と言ってしまって良いカシミヤですが、重大な欠点があります。理由はズバリ「値段が高い」ことです。カシミヤの値段が高い理由は、

 

飼育が難しい

冬は零下40℃以下、夏は40℃以上になる寒暖差の激しい山岳地帯でなければ良い毛が取れません。この人間にとっては非常に住みにくい環境を生き抜くためにカシミヤは軽く温く傷みにくい毛を進化させました。

 

 

毛を取るのが大変

ウールはバリカンで刈ってしまえますがカシミヤ山羊はダブルコート、細かく柔らかく温かい下毛(産毛)を守るように太くて固い上毛(刺毛)が生えているのでクシのような道具を使いすきとって毛を集めます。

 

 

取れる毛の量が少ない

一頭から取れる毛はだいたい150〜200gと言われています。ウールは一頭からだいたい3000〜4000g取れますから雲泥の差です。これは高いのも納得ですね。ただ、カシミヤの品質基準は10段階に別れていて品質が下の方のものは比較的安価に手に入れることができます。ちなみに夏毛は固くて使えないので毛をすけるのは一年に一回冬から春に変わり下毛が抜け始める5月ごろの一度だけ。役目を終えて抜け落ちる毛を再利用させてもらってるんですね。

 

ヤク

ここ数年、急に色々な場所で使われ始めたヤクですが実は日本で使われ始めたのは三種の中で最も古いです。防寒具というよりは装飾用としてですが戦国時代には兜や槍を飾るためにヤクの毛が使われていました。

Highlander scotland hairy cow frozen nose detail

そんな日本と意外にも関係の深いヤクですが防寒具としてもカシミヤに負けず劣らずの機能性で、あったかさだけならカシミヤを凌ぐんじゃないかと言われたりもします。価格もカシミヤと比べるとかなりリーズナブル!だったのですが元々の生産量が少ない上、某大手メーカーが大量に買付、販売に乗り出したことで価格が高騰。5年ほど前と比べると倍の価格になりました。正直困る…!

 

ヤクのスケールは、数は少ないのですがホリは深めでやはり洗濯等で痛みやすく、極稀にチクつきを感じる方もいらっしゃるようです。クリンプは強めなのでカシミアにはないふくらみのあるフカフカの糸に仕上がります。

 

ヤクの毛はカシミヤやウールと違い多くが茶褐色なので糸にした際も色が残り微妙に使いづらいのですが、そこを逆手に取ってオーガニックコットンやシルク、ウールなどと混ぜて糸にすることで染色をすることなく色を出したりするのにも使われています。シルクふぁみりぃでは無染色のヤクのみを使った製品が大人気です。そのままのお色味ですので、自分だけのカラーって感じで嬉しいというお声も多数いただきます。

 

ちなみにヤクは4000m以上の高地に生息し、カシミヤと同じく冬から春に変わる年に一度だけ役目を終えて抜け落ちる毛を採ることができます。一頭から取れる毛は350〜500g。カシミヤよりちょっとは多いですが、それでも少ないですね。

 

※ヤクについて、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。”手放せなくなるあたたかさ!ヤクの魅力をご紹介”

 

ウール

ウールと一口に言っても実はかなりの種類がいます。しかし、日本でウールといえばメリノ種の羊から取れたウールを指すと言ってもよいほどメリノウールばかりです。シルクふぁみりぃでもメリノウールを使う際はただの「ウール」と表記し、極稀にメリノ種じゃないウールを使う場合のみ製品名に種名を入れています。

stud merino rams on Australian farm.

カシミヤやヤクと比べるとリーズナブルなウールですが、機能性的には非常に優秀です。保温・保湿・抗菌など冬場だけではなく糸の作り方によっては夏場も大活躍してくれる万能素材。

 

ただ、スケールが多く、ホリも深いので洗濯などを雑に行うとすぐに繊維が絡まり合い傷んで縮んでしまいます。クリンプも強いのでスケールと相まってチクチクすると感じる方も多いのではないでしょうか。

 

ウールは上記の2種に比べると非常に生産量が多いので、その中で厳選に厳選を重ねられたウールが存在します。品質・価格ともにカシミアに匹敵するものもあり、ややもするとカシミヤの廉価品のような扱いを受けてしまうウールですが、ウールにはウールの良さがあると私は思っています。

 

まとめ

いかがでしたか?化学繊維の発熱素材なども良いですが、乾燥がひどくなってくるとやっぱりお肌にやさしくあたたかい天然繊維の製品を身に着けたいですね。本日からヤクやカシミヤなど今期のおすすめ商品が販売開始ですので、シルクふぁみりぃホームページもチェックしてみてくださいね。

 

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