シルクふぁみりぃの優しく心地よい生地は、どこでどのように編み上げているの?とよく聞かれます。今回は、シルクふぁみりぃのシルクを綺麗に編み上げていただいている工場アラキニットさんをご紹介します。こちらの工場はメディアにも取りあげられたこともある素敵な町工場です。60年以上にわたって様々な生地に関わってきた経験を活かし、シルクふぁみりぃの大人気生地”マーガレット”や”マルベリー””カモミール””エヴァ”を編み上げてくれています。普段、なかなか見ることができない希少な場所をご覧いただき、本当に良いモノをつくるためのこだわりを、是非感じていただければと思います。
シルク生地の編み上げ工程
シルク生地は下のように巻かれた絹糸からできています。シルク生地の編み上げとは、具体的にどういうことをするのかをみていきましょう。
まずはこの絹糸を、高さが2m以上ある大きな機械に設置していきます。見上げると、低めの天井に木の梁が何本も張り巡らされています。その上に30本以上の巻き糸がセットされた光景は壮観です。糸が絡まないように工夫された配置になっています。
そして何本もの細い糸から、大きな生地が筒状に編み上がり、二重になった状態でロールされていきます。美しい生地が出てきています。皆様、これは何の生地がお分かりになりますでしょうか。
編み上がったものは、マーガレット生地です。この後、ソーピングという洗い作業を経て、シルクふぁみりぃへ運ばれます。たくさんの方々に喜んでいただいてる生地はこうして生まれるのですね。
工場のこだわり
こちらの工場は、昔を思い出させてくれるような、まさに町工場といった雰囲気の工場です。最近は全てボタン一つ、デジタルで編み上げを行うところも多い中、こちらは昔ながらの機械を使い、場合によってはクライアントの要望にあった機械を自らカスタムして作ることもあります。
最新の機械で編んだシルク生地は、非常に編み目がキレイで縮率もよく、扱いやすい商品が出来上がります。編む速度も速いので効率も良く、良いところばかりのように思えます。ですが、最新の機械ではどうしても風合いが固くなり、ふんわり仕上がらないのです。その点、昔の機械は、ゆっくりと低速で回すことによってシルク特有のなめらかな肌触りを残しつつ、ふんわりとしたやわらかい風合いを出すことができます。”素材に合った機械で編むことで、より良いものを作り出すことができる。”それがこの工場の最大の武器だと社長はおっしゃっていました。
上の写真はマルベリー生地、下の写真はカモミール生地を編み上げています。
次は、国産の絹糸”諏訪繭”生地の編み上げ風景です。
このようにして出来上がった生地を汚れ等がないか念入りに検品します。
こちらの工場で使用している機械は、今はもう生産は終了しているものばかりで、購入することはできません。新しい機械を導入される工場や廃業された工場の機械を譲っていただいたりしているそうです。ですので、不具合があったり壊れたりすると自分たちで修理やメンテナンスを行いながら大切に稼働させ続けているそうです。
みなさん元気に働いていらっしゃいます
何十年もこちらで働いているベテランの方々にもお話を伺いました。この黒い生地(上の写真)は、最終的にはどんな商品になるのか伺うと、「これやで!これになるねん!」と実際に見せてくださり、楽しそうにお話してくださいました。長い方で、30年以上働いている方もいらっしゃるそうで、生地を見たり触ったりしながら、どんな商品が出来上がるのかいつも楽しみにしてくださっているそうです。
工場の方は、「天然素材は変わらないのに、技術だけが最新だとチグハグになってしまって、結局、良いモノができない。たしかに私たちがやっている方法は、今でいうと非効率かもしれません。ただ、その場、その時、その素材にあった編み方ができることが良い製品を生み出すと思っています。」とおっしゃっていました。
まとめ
いかがでしたか?”どんなご依頼でもお受けできる、生地のコンビニのような工場でありたい”と社長はおっしゃっていました。さらには、もっと風通しをよくして、僕たちも勉強したいとおっしゃっていて、本当に素晴らしい方々と一緒にモノづくりができていると嬉しくなりました。今後も一緒になって、素敵なシルク製品を作っていきたいと思えた取材でした。
店主ブログでも、今回の取材についてご紹介しております。
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