今回は、シルクふぁみりぃの新商品開発レポート 第2弾 です!
6月のアウトレットセールで販売する「絹100%フライスニットで作ったブラキャミソール」を製品化するまでの記録を、前後編でお届けします!
マーガレット・チコリ生地に使っている糸で、何をつくろう?
はじまりは、絹100%の糸がすこしお安く手に入ったことでした。
この機会に、絹100%の新しい製品を開発してみようということになりました。編み方もマーガレットやチコリとは変えて、伸縮性の高い”フライス編み”で編み上げてみることに。
よく伸縮するフライス編みの生地は体にピッタリ添ってくれ、シルエットに響きにくく、まさにインナーにピッタリの生地なのです。
この絹100%の生地を使ってブラキャミソールを作ればとっても心地よいのでは?ということで、開発する商品は「ブラキャミソール」に決定しました。
製造は、シルクふぁみりぃが昔からお世話になっている縫製名人のお友だちの工場にお願いすることになりました。
パイピング・肩紐までシルク100%で作りたい!
今回ブラキャミを開発するにあたってテーマとなったのが、「パイピング・肩紐を共生地でつくりたい!」ということでした。
絹100%のブラキャミソールといえば、すでにマーガレット フリーブラキャミソールという製品があります。こちらは初めてシルクふぁみりぃで製作したブラキャミソールで、改良を重ねながら長年販売させていただいています。
人気のマーガレット生地ということもありお客様からも大変好評をいただいていたのですが、一つだけご要望にお答えできていないことがありました。それは、肩紐やパイピングまで、肌に触れる部分全ての生地をマーガレット生地にすること。
お客様からは、「マーガレット キャミソールみたいに共生地でつくってほしいです。」というご要望をたくさんいただいていました。
しかしそこには大きな問題があったのです。それは、シルク100%のマーガレット生地は、ある程度重量に耐えなければならないブラキャミソールの肩紐には向いていないということでした。
日々の着用や洗濯、胸の重みを支えることなどで負荷がかかる肩紐部分にシルク100%の生地を使うと、どんどん生地が伸びてしまうのです。そのため従来の製品では特注の綿テープを使用していました。
これをなんとか克服して、ゆくゆくは「マーガレット フリーブラキャミソール」も肩紐まで共生地にしたい!そんな思いで今回の新商品開発が始まりました。
試作1回目
早速MサイズとLサイズの試作品第1号が出来上がりました!
マーガレットと同じ糸を使っているものの、編み方が異なるため筋模様はありません。さらりとさわやかな肌触りで、とろみのある生地に仕上がりました。
早速スタッフたちが試着してみることに。
どんな着心地か、わくわく・・・「見た感じ、Mサイズは少し小さすぎるかも?Lだけでいこうか!」という話をしていたのですが・・・
「ちょうど良くフィットして、体がスッキリして見える?」「ピッタリ体に添ってくれるけど、窮屈じゃない!」
Mサイズも好評だったので、両方つくることに!
そして、問題の肩紐、パイピング部分です。まずは試しに共生地で肩紐、パイピングを作っていただきました。
洗濯前は問題なさそうなのですが、やはり洗濯後を見ると編み目が緩み、ピンク色の点線で囲んでいる部分は細長く伸びてしまいました。
胸部分のパイピング(白い点線で囲んでいる部分)だけは、伸びずに元の形を保っていました。胸の部分はブラパッドを入れることができるようになっているので、身生地が3重になっています。そこに生地の端を折り込みながらパイピングしていくため、全部で生地が7枚重なることになります。そのため強度が生まれ、伸びなかったようです。
他の部分まで生地を7枚重ねるのはコストが掛かるし、着心地も良くなくなる恐れがあるため、背中・脇部分のパイピングと肩紐には、なにか芯になるものを入れてみようということになりました。
そしてもう一点みんなが気になった点が、肩紐調節用のアジャスターでした。
アジャスターには目立ちにくい透明プラスチック製のものを使っていただいたのですが、着用するとごろごろと肌にあたって気になるという意見が。もっと小さく、快適に着用できるものに変更していただくことになりました。
さいごに
せっかく心地よい絹100%の編み地を使っているのだから、肌に触れる全てを共生地で作りたい。そんな思いが実現できそうで、ワクワク・・・
後編では試作第2弾から完成にいたるまでをご紹介します!
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